
「タイムマシンで昔に戻れたら、また留年したいと思ますか?」留年してることを前向きに捉えていると話した私にこんな質問をもらいました。
普通に考えると「したくないわ!」と一蹴してしまいそうな質問です笑
しかし、私が留年して足踏みすることで得られたものは本当に多く、簡単になかったことにはできないな…と少し考え込んでしまいました。
私は鳳凰院凶真でもなければナツキスバルでもありませんので、時間を元に戻すことはできません。
ただ、時間が戻せるとしたら自分はどうするだろうか…自分の人生を振り返って留年で得たものと、反対に失ったものを考えてみました。
【留年して失ったもの・後悔していること】
留年で足踏みした20代前半の4年間
これを置いて留年は語れないでしょう。私は何とか卒業したあと4年遅れで某証券会社の営業として社会人生活をスタートしました。正直、ちょっとはやれるだろうというと思っていました。しかし、そんな自信なんて鼻息で(誰の?)消し飛ばされてしまうんじゃないかってくらい厳しい世界でした。
自分の倍以上生きてきて人生経験も豊富で、社長として会社を経営していて人を見る目も豊富で、これまで何人もの営業マンがアタックして敗れている。そんな人に欲しがってもない数千万の金融商品を売らないといけない…しかも4年も留年して大したスキルもない私がです。
留年を乗り越えて人並み以上に(勝手に)苦労してきたと思っていた私でしたが、本当に甘かったと思います。
この記事を読んでいるあなたも同じ目に合うとは限りません。しかし、学費を払って授業を受けている、言い換えればお客さんという立場の大学生が「頑張る」のと、自分がお金を貰うために必死な社会人が「頑張る」のは、同じ「頑張る」でも意味が全く違うものです。
こんな環境で4年も先にスタートしている元同期生たちとどれだけ先に行ってるんだ…自分がストレートで卒業してたらどれだけ成長できていただろうか…と考えずにはいられませんでした。さらに年下の先輩もたくさん!あっちも気まずいですよね…って話!
留年でかかった余計な学費
4年分の学費がオンされ、4年分の給与がカットされました(切ない)
年間の学費を100万とすると400万を失います。ただ、これは両親が出してくれたのならノーダメージです(ヲイィ!!)しかし、遺産相続のときは少し遠慮しないと兄弟から袋叩きにされるかもしれないので注意しましょう。
教育ローンを組んだり、親族から借りた場合は返済していかねばなりません。奨学金も借りている場合はダブルパンチです。
働いても働いても借金返済に消えていく生活…ツライム。
給与も4年分カットされました。しかも勝手にスタートを遅らせただけなので、普通に働いた場合の最後の4年分がなくなったことになります…キングツライム。
60歳の年収が500万だとしたら2000万円ですよ!2000万円…はぐれメタル(スライムどこいった?)
留年で潰えた超優良企業(大企業)への新卒入社の可能性
1年留年くらいなら可能性はありますが、4留したら書類選考時点でほぼ100%アウトです。大企業に入ることが必ずしも正解で、絶対に成功するとも思いません。しかし、就職の選択肢が減った状態でスタートするということは純粋にデメリットです。
逆に留年で得たもの
困難にも負けない不屈の精神
私はもともと楽な方に流れやすい性格で、楽しくないことにモチベーションを保つのがひどく苦手です。今流行りの発達障害とかADHDとかそれ系かな?と自分で疑うくらい極端です。たぶん違うと思いますが…
そんな私が4留からの大学を卒業すると決めて、達成したことは大きな財産です。社会人になってからも苦しい場面は何度もありましたが、あの頃に比べたら…と思い出して頑張ることができます。
留年の遅れを取り戻そうという意識
不屈の精神と似ていますが、「自分は周りと比べて遅れているという意識」から社会人になってからは本当に頑張りました。
新卒のときは新人賞を受賞、転職した今もストレートに卒業した人達の大半より稼いでます。副業も入れたら同年代でもトップクラスに稼いでるはずです。
これは楽な方に流されやすい自分のままではできていなかったでしょう。
美人の奥さんとかわいい子供
私には奥さんと子供が2人いて、とても充実した毎日を過ごしています。
奥さんは留年しているときにしていたスタバのアルバイト先で出会ったので、留年してなかったら出会っていませんでした。
会社のイベントに連れて行ったら、ある女性社員が「今まであった人妻の中で一番美人」だったらしく、その情報が社内に拡散していっています。正直、悪い気はしません。
ここで言いたいのは美人がどうだという話ではなく、留年していなかったら「この奥さんも、この子供も会えていなかった」ということです。
もちろん普通に卒業して他の企業に勤めてたとしても素敵な出会いはあったでしょう。ただ、今の幸せを手放してまでそちらに行きたいかと聞かれると、答えはノーです。
【結局時間は戻らない】
いろいろと書いてきましたが、結局すべて「たられば」の話です。時間を戻すことはできません。
ストレートで卒業し「たら」もっとすごいことを成し遂げていた「かも」しれません。逆に落ちこぼれていた可能性だって否定はできません。
留年したことに対して後ろめたさや後悔がないと言えば嘘になります。しかし、それを挽回できたと思えるくらいの位置には来ることができました。
普通に卒業したって後悔することなんていくらでもあります。大切なのは今自分にできる最高の選択をしたと自信を持って生きることです。それが大学を中退するという選択だとしてもです。
留年してどん底だった時期も今では笑い話になりました。
いつかあなたの笑い話が聞ける日が来ることを楽しみにしています。
コメント